世界史部会 9月例会(9月27日) 

日 時:2026年9月27日(日) 午後2時~ ZOOM利用で行います。
報告者:井ノ口貴史さん(大阪歴教協)
テーマ:「授業参加と共同する学びを追究する歴史総合の授業づくり
           -『あなたは課題』を主権者教育に生かす」
報告者:井ノ口貴史さん(大阪歴教協)

【報告の概要】
 現行の「高等学校学習指導要領解説 地理歴史編」では、課題追求過程は、2段階の問い(「推移や展開を考察するための課題(問い)=知識を獲得するための問い」と「事象を比較し関連づけて考察するための課題(問い)=思考力・表現力・判断力等を育成するための問い」)で構成され、後者の問いの例示では、全て「あなたは・・・についてどう考えるか」と表現され、後者で個人の意見表明を求めている。
「知識を獲得するための問い」とセットで執拗に例示されていた「あなたは課題」が東書702と実教703,704を除く教科書に書き込まれていない。編集者に対する私の取材に、検定時に文科省はこの課題に固執しなかったとの証言を得ている。なぜなのか?
「ゲスの勘ぐり」かもしれないが,この「あなたは課題」は文科省が触れてほしくない学習ではないのか。教科書に「あなたは課題」が書かれることで,「現代的な諸課題」について高校生が議論をし、それが政府の政策批判に繋がることを恐れるからではないのか。高校生が「あなたは課題」を使って議論する実践こそ、「現代社会」が生み出した「一本のバナナから」に繋がると考える。
 この「あなたは課題」を取り込んでつくったプランが「高校生にとっての同時代史」学習であり、そこで想定するのが共同する学びである。「授業参加」と「共同する学び」という観点から歴史総合の授業を考えたい。

  

世界史部会 7月例会(7月26日)

日 時:2026年7月26日(日)午後2時~
 ZOOM利用で行います。
テーマ:「「人はなぜ領土をめぐって争うのか?」を問い続ける歴史総合の授業実践」
報告者:前田涼子さん(大阪歴教協)

【概要】今年度、1年生の歴史総合では、「人はなぜ領土をめぐって争うのか?」という問いを1学期全体のメインクエスチョン(MQ)として設定し、近世から現代までの歴史を一つのストーリーとして学習を進めました。単に歴史上の出来事を学ぶのではなく、「誰が主体だったのか」「社会構造はどのように変化し、人々の考え方はどう変わったのか」という視点から、国民国家の形成やナショナリズム、大衆化、総力戦、冷戦などを扱いました。
 また、期末テストやパフォーマンス課題においても、知識の定着だけでなく、歴史の見方・考え方を現代社会へ転用できるかを評価することを目指しました。
 今回の部会では、学期を貫く問いを軸とした授業デザインと、その問いに向き合い続けた生徒の学びについて報告させていただきます。

  

世界史部会 5月例会(5月17日)

日 時:2026年5月17日(日) 午後2時~ ZOOM利用で行います。
テーマ:「平和学習の先の主権者教育を見すえて
           ―はじめての公共における社会科授業―」
報告者:高橋雅幸さん(埼玉歴教協・三郷支部)

【報告の概要】
ラストゲンシャ(最後の現代社会)から4年。ついに新科目「公共」を担当することとなった。「学んだことを選挙で生かしたい」。授業の最後に模擬選挙を実施した2021年度では、直接政党に質問することができなかった。今回は政党に質問し、その回答に基づいて模擬選挙を実施した。「学んだこと」とは何か。生徒が下した「選挙の結果」はいかに。今回はこの二つを報告する。

  

世界史部会 1月例会(1月25日)

日 時:2026年1月25日(日)14:00~
    ZOOM利用で行います。
テーマ:「天保の改革」の失敗にはどのような意味があったのかを考える授業実践
       ―江戸時代後期に身分をこえた合意形成はどのように機能したのか―
報告者:宮崎亮太さん(金沢大学附属高等学校)

【報告の概要】
歴史総合、世界史探究では、「主権国家」「国民国家」など概念をとらえさせる単元設計が行われる一方で、日本史探究では、時代区分(鎌倉時代、室町時代など)に基づき、その時代の特徴を理解するという形式で授業を展開することが多くなっています。そのため、近世的社会から近代的社会への移行が生徒に十分に意識させられていないという課題意識があります。そこで、議会がなかった江戸時代において、身分をこえた合意形成がどのようになされたのかを生徒と考える授業ができないかと考え、昨年、高校3年生の日本史探究(4単位)で「天保の改革」の失敗をテーマに授業実践を行いました。本報告では、この実践についてお話しさせていただきます。