百舌鳥古墳群めぐり【3】堺東駅周辺から三国ケ丘駅周辺へ

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百舌鳥古墳群めぐり【3】

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堺東駅周辺から三国ケ丘駅周辺へ

樽野 美千代

1.田出井山古墳

 南海高野線堺東駅の南西部に堺市役所があります。その高層館21階展望ロビーから、田出井山(反正天皇陵)古墳や大仙(大山とも。仁徳天皇陵)古墳や大仙公園の南側には上石津ミサンザイ(履中天皇陵)古墳、ニサンザイ古墳を見ることができます。東に生駒~葛城~金剛の山々、二上山も見えます。南には和泉山脈、西は海、北は大阪市内であべのハルカスや天王寺、難波、梅田のビル群が見えます。土日祝日も無料で9時~21時まで見学できます。10時から16時半までは、堺観光ボランテイア協会のガイドがいます。

田出井山古墳の拝所
田出井山古墳の拝所

 市役所の北東の交差点と南海高野線の踏み切りを渡って東へ10分足らずで田出井山古墳です。天皇陵に指定されている前方後円墳の前方部の真ん中の周濠の外側には拝所という参拝する場所ができています。

 拝所には鳥居と玉垣があり、玉砂利が敷かれています。拝所は幕末に整備されたものです。田出井山古墳の拝所の鳥居は、白い石製です。2018年には案内版もできました。この古墳は、5世紀の中頃につくられたもので、墳丘長148mあり、百舌鳥古墳群野前方後円墳では7番目の大きさです。

田出井山古墳

反正(はんぜい)天皇陵古墳

前方後円墳(墳丘長148m)

5世紀中頃

もとは二重濠があった

宮内庁管理

 古墳にそった住宅街を歩いて行くと方違神社です。方違神社からは田出井山古墳の後円部が見えます。

2.天王古墳、鈴山古墳

 大きな前方後円墳のそばには小さな円墳、方墳、帆立貝形古墳がつくられることがあり、陪塚(ばいつか)または陪冢(ばいちょう)と呼ばれます。方違神社の本殿の南側の出口から出て進んでいくと、天王古墳、さらに進むと鈴山古墳があります。天王古墳は木が切られています。案内版がないとこれが古墳とは気づかないかもしれません。鈴山古墳には木が生えていますが、どこかの住宅の庭のようにも見えます。

天王古墳
天王古墳
鈴山古墳
鈴山古墳


天王(てんのう)古墳

田出井山古墳の陪塚

方墳(一辺11m)

鈴山古墳

 同上

方墳(一辺22m)

 けやき通りには、大きなクロガネモチの木や天王貯水池などがあり、春~夏は、けやきの緑が美しいです。南へ歩くと南海高野線とJR阪和線の三国ヶ丘駅、北東に歩くとJR阪和線堺市駅です。

 以下、各古墳についての表は、堺市文化観光局文化部文化財課編集発行『堺 の文化財 百舌鳥古墳群』2019年 第8版による

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