大阪の歴史教育 第46号 2013.7
【巻頭言】小牧薫
【記念講演】
平家の政権を幕府と呼ぶことについて 高橋 昌明
近世の大坂一私たちの大阪像を点検する 藪田 貫
【研究と実践】
「3分間スピーチ」を発展させ、考える授業へ
-原発問題をどうとらえるか- 岡澤文彦
前近代史における資料教材化の方法
-動物、古典文学等を例に何でも教材化するぞ- 永瀬弘勝
書かせることにこだわる
-質問表と論述問題を軸とする日本近代史の授業 仲森明正
安重根は果たしてヒーローか
-日中韓3国の中高生討論の方法について 原 幸夫
福島原発事故後、あらためてヒロシマ・ナガサキを教材化する 井ノロ貴史
学校が育てるマイナスイメージ -部落問題学習はやめよう 柏木 功
あなたはピースおおさかを知っていますか? 常本 一
【見よう・ふれよう・調べよう~大阪の歴史~】
上本町から玉造界隈へ -上町台地の史跡を歩く 森田敏彦
定価800円
本号では、高橋昌明神戸大学名誉教授が平家の政権にたいする評価を学問的に批判されています。藪田貫関大教授も江戸時代の大坂は町人の都市であったという言説を厳しく批判されています。「歴史」をつくってきた近代と戦後の歴史学やそれを担ってきた歴史教育にたいする冷徹な姿勢に、はっとさせられます。学問の厳しさを感じるとともに、私たちの教育実践も絶えず厳しく問い直さねばならないと痛感しました。(編集後記より)