日 時:2023年3月19日(日) 午後2時より ZOOM利用で行います。
○テーマ:世界史Aの総括をもとに歴史総合の年間プランを考える
○報告者:井ノ口貴史さん
○課題意識
歴史総合の授業が開始されて1年目、世界史A導入時以上に解決すべき課題は多い。2年目に向けて、2単位70時間で構成された教科内容を55時間程度で再構成する必要に迫られている。その際、世界史A(世界史必修)の総括から始めるべきだろう。その上で、「現代的な諸課題」を明らかにして、ポスト冷戦時代の国際情勢を確実に学ぶことができるカリキュラムの自主編成が求められる。
○報告要旨
1. 大学生の学習履歴から世界史必修の実態を明らかにする。
2.私自身の「世界史A」実践を総括する
1)進学校での実践(1994~99年)― 通史で教える場合、3単位であれば教科書どおり現在まで教えられる。2単位では困難。
2)課題集中校での実践(2000~03年)― 生徒の関心を引き出すことで、テーマ学習であれば、「現代的な諸課題」を追求する学びを実現できる。生徒は教師に学ぶ意味を問うている。教師はそれに応えられるか。
3)工業高校での実践(2004~07年)― 2単位で通史として現在まで教える場合には帝国主義(19世紀末)から始めることで21世紀の現在まで教えることができる。歴史総合で考えると、「B近代化と私たち」は扱わないことになる。
3.歴史総合を自主編成する際の課題 ― ①日本史分野をどう扱うか。②通史としての構成で良いのか。③テーマ学習とすればどのようなテーマを設定するか。その場合、現在発行されている歴史総合の教科書のような細分化されたテーマ立ては無意味だろう。
4.歴史総合の年間プランをどうつくるか ― 参加者で議論